■グエムル 漢江の怪物 |
THE HOST 韓国 2006 |
★★☆ |
D原案脚=ポン・ジュノ |
||
ソン・ガンホ ピョン・ヒボン パク・ヘイル ぺ・ドゥナ コ・アソン イ・ジェウン | ||
パク一家の長男カンドゥは、ソウル市内を流れる漢江の河川敷で父ヒボンと売店を営んでいる。・・・と突然、川から正体不明の怪物が出現し、次々と人々を襲いだした。パニック状態の河川敷でカンドゥは、中学生になる最愛の一人娘ヒョンソを見つけ、一緒に逃げるのだが、カンドゥの目の前でヒョンソは、怪物に連れ去られてしまう。悲嘆にくれる中、次男ナミル・長女ナムジュが合同葬儀場に駆けつけた。怪物からのウィルス感染の恐れがあるとしてパク一家は、強制的に隔離されてしまう。そんな中、カンドゥの携帯に死んでしまったと思われた最愛の愛娘ヒョソンから助けを求める電話が入る。ヒョンソの生存を信じない政府をよそにパク一家は、4人でヒョンソを助けに行くのだった |
||
韓国では、大ヒットを記録した作品で冒頭のホルマリン不法投棄やラストのTVを消すシーンなど反米の臭いがプンプンします。予備知識を持たずに観たので、想像していたものと随分違い、良い意味でも悪い意味でも裏切られた感じ。予告編を観た段階では、得体の知れない怪物との闘いをハリウッド的にアクションたっぷりに描いた作品かと思いきや、むしろ家族愛を描いてます。怪物の登場シーンは、上手いカメラワークとも相まって緊迫感がありますが、その後は、パク一家を中心に独特のテンポで話が進んでいきます。当初、怪物退治に警察・軍隊の出動となりますが、いつの間にかほとんどいなくなってしまいます(笑)未知の怪物から愛娘を助けなければならないというシリアスな状況の中、パク一家が、がむしゃらに行動すればするほど、なぜかコミカルで苦笑してしまいます。まさに、バカ一家という感じ。これは、意図的な演出だと思うのだが、多少、違和感を覚えます。シリアスな状況とわずかだが、カッコ良いカットにコミカルな印象が、妙に入り混じっていて奇妙な感覚になります。鑑賞後は、決してスカッと爽やかという気持ちにはなりませんが、カンドゥはじめパク一家の人々に朴とつした温かいものを感じる事ができます。こんな雰囲気の映画もたまには、良いですが、個人的にはロドリゲス風なハチャメチャなバカ演出が好きなので、もっとバカっぷりを全面に出してくれた方が、楽しめたのは確かです。 |