■バーバー |
The Man Who Wasn't There 2001 米国 |
★★★ |
D脚・・・ジョエル・コーエン イーサン・コーエン | ||
ビリー・ボブ・ソーントン フランシス・マクドーマンド ジェームズ・ガンドルフィーニ | ||
◆妻の実家が経営する小さな床屋で働いているエド・クレイン。彼の1日は、ただ、髪を切ることだけで過ぎていく。毎日毎日、髪をきるだけ。その繰り返しの毎日。他には、なにもない。何の希望も無く、何の夢もなく、漫然と日々を過ごしているエド。妻が、彼女の上司と不倫している事にうすうす気付いてはいるが、特別、何も感じない。そんなある日、客から投資話を聞く。エドは、心の奥底で、この毎日に嫌気がさしていたのだろ。。。この投資話を胡散臭いとは思いながらも話に乗ってみようと思いはじめる。何かが変わるかもしれない。この人生から抜け出せるかもしれない。その為の1万ドルをどうしたらよいか?エドは、妻の不倫相手から強請り取ることに 。1つの犯罪が引き金となって次々と悲劇が・・・ | ||
◆空中に飛び出した車の映像・コロコロと転がり続けるホィール・死んでもしばらく伸び続ける髪・宇宙船・・・・まさに、コーエン兄弟らしい作品といえる。コーエン兄弟の世界が満喫できます。全編柔らかなモノクロームの映像は、美しく、そして切ない。淡い白黒の世界は、まさに主人公エドの人生そのものだ。寡黙だが、本当は、心の中に熱い情熱をたぎらせる男・エドをB・B・ソートンが、好演している。あの静かで抑えた演技は、さすが!という感じ。全編に流れるベートーベンの「悲愴」もGOO。シニカルな笑いを期待している方にはお勧めできません。 |